「アイアンマン」は2008年公開の映画で、「マーベル・シネマティック・ユニバース」の記念すべき第1作です。
この作品以降、様々なマーベルのスーパーヒーローが同じ世界観で活躍し、「アベンジャーズ」で一同に会するわけですね。
ということでこの「アイアンマン」を見た感想。
まず英語のレベルですが、かなり難しいと感じました。
最初の方で、兵士が主人公のトニー・スタークに
Is it true that you went twelve-for-twelve with the Maxim Girls last year?
と聞き、これにトニーが
That is an excellent question. Yes and no. March and I had a scheduling conflict but fortunately the Christmas cover was twins.
と返す部分。
まず「Maxim」というのが雑誌を指すことがわからないと意味が取れません。
これは男性向けの月刊誌です。したがって1年間でカバーガールが12人います。
この全員とうまくいったのか?というのが兵士のセリフ、twelve-for-twelve with the Maxim Girlsということなんですね。
で、トニーは3月の子はスケジュールが合わなかったけど12月のカバーの子が双子だったから(計12人だから)Yes and noと答えているわけです。
また取材にきたVanity Fair誌(これも実在する雑誌ですね)の記者Christineに対してトニーが
Let me guess... Berkeley?
と聞き、これに対してChristineが
Brown, actually.
と返すやりとりがありますが、ここもBerkeleyがカリフォルニア州立大学バークレー校(UCバークレー)、Brownがブラウン大学を表していて、どこの大学を卒業したのかという会話になっています。
そして秘書ペッパーが登場し、トニーと最初に会話する中での、
Larry called, he's got another buyer for the Jackson Pollock in the wings, do you want it, yes or no?
という部分、ここもJackson Pollockがアメリカの画家であることを知っているかどうかで理解が大きく違ってきます。
(ちなみにin the wingsは舞台のそでで出番を待つことから「待機している」という意味です。Jackson Pollockの絵を買いたい別の人が現れた、ということですね。)
さらにトニーがテロリストに拉致された際にミサイルの破片で負傷することが重要な意味を持つのですが、この部分で使われる単語が
shrapnel
です。榴散弾などと訳されるようですが、榴散弾という日本語もあまりなじみがないですよね・・・。
発明者の名前から来ている単語だそうですが、この単語はトニーの体の状態を理解する上でかなり重要です。
とはいえこのような単語を知っている英語学習者がどれだけいるんだ、という感じで、やはり映画を字幕なしで理解するのは無理かも、とくじけそうになってしまいます(笑)。
ということでこの「アイアンマン」、会話も早口で英語学習という点からするとかなり難しい部類に入る映画だと思いますが、エンターテイメントとして非常に楽しめました。
巨大兵器企業の社長でいかにもお金を持ったチョイ悪(?)オヤジとして描写されるトニー・スタークが、ひょうひょうとした性格は変わらないもののスーパーヒーローとして芯の通った人物になっていきます。
最初の女たらしっぽいトニーの描写も、後半の秘書ペッパーとの純愛を際立たせていますね。
もちろんパワードスーツを始めとするメカの描写も素晴らしいですし、また巨大兵器企業や米軍、テロリストなど社会的な要素も入っています。
なにより、既に現在16作品の映画が作られておりこれからも続編が次々に登場する「マーベル・シネマティック・ユニバース」の第一弾で、この映画から同シリーズの作品を順番に見ていくのも非常に楽しいと思います。
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